電気工事とは「一般用電気工作物又は自家用電気工作物を設置し、又は変更する工事」(経産省「電気工事業の業務の適正化に関する法律」より)を指し、電気工事業者は施工可能な電気工事の種類と建設業許可の有無により登録電気工事業者、みなし登録電気工事業者、通知電気工事業者、みなし通知登録電気工事業者の4つに区分される。
発注主である施主によって民間工事と公共工事区分される。
民間工事は大手ゼネコン等への一括発注が多く、下請けへの見積りは1社しかしない特命工事が多い。
特命工事は安定した取引が継続できるメリットがある一方で、下請けの価格交渉力が低下する恐れや、元請けへの依存度が高まる恐れがある。
他工事と同様、元請け→1次下請け→2次下請けに発注するピラミッド型の構造である。
【電気工事業界の商流】
出典:筆者作成
電気工事事業の市場は前述のとおり、基本的に建設投資全体の動向に左右される。
2001年以降減少傾向にあったが、2011年以降は東日本大震災の復興需要や民間投資の回復により増加傾向である。
2020年以降はオリンピック関連の建設需要の落ち込みが想定され、アフターコロナにおける建設投資の変化にも注視する必要がある。
電気工事業界のM&Aは2018年から2019年にかけて行われた電気通信工事業界大手3社による業界再編をはじめとして、同業(各種工事業を含む)による既存事業の強化拡大を狙った買収や、異業種からの参入等、活発である。
売り手のメリット
買い手のメリット
労務
人材
採算管理