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M&Aの基礎知識 グループ法人税制とは

グループ法人税制とは、100%の資本関係がある企業グループに適用される制度です。「連結納税制度」と「グループ法人単体課税制度」があります。 連結納税制度は任意選択による適用になりますが、グループ法人単体課税制度は、100%の資本関係がある企業グループが連結納税制度を選択していない場合に強制適用されます。

(3) グループ法人間の資産の譲渡取引

完全支配関係がある内国法人間で特定の資産の譲渡取引を行った場合には、その時点では譲渡損益を認識せず、一定の事由が生じるまで、譲渡損益を繰延べる。

◆制度の内容

完全支配関係がある内国法人(普通法人または協同組合等に限る)間で譲渡損益調整資産の譲渡を行った場合には、譲渡した法人(子法人A)はその譲渡時に発生した譲渡損益を認識せず、譲り受けた法人(子法人B)がその資産を再譲渡等した時点で、当初の譲渡を行った法人(子法人A)において譲渡損益を計上する。

【グループ法人間の資産の譲渡取引】

【グループ法人間の資産の譲渡取引】
【グループ法人間の資産の譲渡取引】

◆譲渡損益調整資産

譲渡損益調整資産とは、固定資産、販売用の土地、有価証券(売買目的有価証券を除く)、金銭債権および繰延資産で、譲渡直前の帳簿価額が1,000万円以上の資産をいう。

◆繰延べた譲渡損益が計上される事由

次の場合には、それぞれに掲げる、譲渡損益調整資産を譲渡した法人(譲渡法人という)の事業年度において、譲渡損益が計上され、譲渡益の場合は課税対象となる。

①譲渡損益調整資産を譲り受けた法人(譲受法人という)において譲渡損益調整資産について譲渡、償却、評価換え、貸倒れ、除却等の事由が生じた場合
⇒これらの事由が生じた日の属する譲受法人の事業年度終了日を含む譲渡法人の事業年度

②譲渡法人と譲受法人との間に完全支配関係が成立しなくなった場合
⇒完全支配関係がなくなった日の前日を含む譲渡法人の事業年度

③連結納税開始または加入に際して譲渡法人が時価評価の適用対象法人となった場合
⇒譲渡法人の連結開始直前事業年度または連結加入直前事業年度

◆法人相互の通知義務

譲渡法人は、譲渡損益調整資産を譲渡したときは遅滞なく、譲受法人に対して、譲渡した資産が譲渡損益調整資産に該当する旨を通知する必要がある。
通知する理由は、その後、譲渡損益が計上される事由が生じた際に譲受法人から通知を受けられるようにするため。
そして、譲受法人は譲渡損益が計上される事由が生じた場合には、その事由が生じた事業年度の終了後遅滞なく、譲渡法人にその旨を通知する必要がある。

◆留意点

この制度の対象となる内国法人は、普通法人と協同組合等に限られるため、譲渡法人と譲受法人のいずれかが公共法人、公益法人等、人格のない社団等である場合には、この規定の適用対象外となる。

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