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事業承継の基礎知識 相続税とは 押さえておくべき基礎知識(2019年執筆)

相続税とは、被相続人(亡くなった人)の遺産を相続で受け継いだ場合や、遺言によって遺産を受け継いだ場合に、遺産総額となる金額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合にかかる税金である。

(8) 相続が発生する前にすべき遺産分割対策

相続が発生した場合、相続人が2人以上いるときは遺産分割が必要になる。
将来の遺産分割に備えて財産を分けやすくしておくことや、円滑な分割ができるように遺言を書くことなど、将来の遺産分割に向けた対策が重要である。

相続税の申告期限までの遺産分割の必要性

相続税の申告期限までに遺産分割が確定していない場合には、「法定相続人が法定相続分どおりに財産を取得したものとして」申告し、相小規模宅地等の特例および配偶者の税額軽減の特例などの適用を受けられず、高めの相続税をいったん納付することになる。
この場合、原則として相続開始後3年10ヶ月以内に遺産分割が成立すれば、特例の適用を受けて税額計算をやり直すことができるが、その期間を過ぎてしまうとこれらの特例は受けられない。

更正の請求または修正申告 還付と追加納税

遺産分割が成立した段階で、その分割に基づき、再度相続人ごとの相続税を計算し、税金を納めすぎているときは遺産分割が成立してから4ヶ月以内に更正の請求をすることにより還付を受けられる。逆に、当初に納めた税金が少ないときは修正申告を行い、不足分を追加納税する。

将来の遺産分割を見据えた財産形成

遺産分割時にトラブルにならないように、将来の相続を見据えた財産形成が重要である。
例えば、不動産を購入する際に家族全員の共有持分で購入したり、1つの不動産を生前に子ども2人に持分贈与して共有不動産にすると、将来の相続時にトラブルになったり、権利関係で悩みを抱える可能性がある。
そのため財産はなるべく将来分けやすい状態にしておく方がよい。

遺言書の作成

遺産分割を円滑に行うために生前に遺言書を作成しておくことは有効である。
なお、遺言書を作成する際には、全財産のリストアップ、自身が今後消費する金融資産、家族全体の取得財産のバランス、相続税の納税などの見地から検討する。

相続税の納税を考慮した遺産分割、遺言書の作成

相続税は現金で納付することが原則である。
不動産などの換金性が低い財産のみを相続する人は、納税が困難になる可能性があるため注意が必要である。
例えば、財産5億円に対し相続税が1億5,210万円かかる場合、財産合計でみれば相続財産の現預金2億円で納税できそうにみえる。
しかし、相続人単位では、現預金を相続していないがために、納税が困難になるケースがある。

【遺産分割と納税】

相続財産 長男 長女 合計
不動産 3億円 3億円
現預金 2億円 2億円
合計 3億円 2億円 5億円
相続税 9,126万円 6,084万円 1億5,210万円

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