事業承継の基礎知識 相続税とは

相続税とは、被相続人(亡くなった人)の遺産を相続で受け継いだ場合や、遺言によって遺産を受け継いだ場合、遺産の金額が基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)よりも大きいときにかかる税金です。対策は、「評価額対策」・「財産の移転対策」・「納税対策」・「遺産分割対策」をバランスよく行う必要があります。

(4) 相続発生後にやるべきこと

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相続発生直後は、まず遺言書の有無の確認が重要になる。それによって、その後の手続きが異なるためだ。
その後、死亡した人(被相続人)の財産を洗い出す。
この作業があるため、現預金、土地、借地権、建物、一定の死亡保険金などについては、関連書類の所在をあらかじめ相続人に明らかにしておくと手続きがスムーズになる。

【相続発生後の流れ】
相続税【相続発生後の流れ】

【相続発生後の手続き一覧】
相続税【相続発生後の手続き一覧】
相続税【相続発生後の手続き一覧】2

◆相続発生直後に行う手続き(遺言書の確認)

遺言書の有無により、相続発生後の手続きが異なるため、まず遺言書の有無を確認する。
遺言者が「公正証書遺言」以外の場合、最初に家庭裁判所の「検認」手続を受ける必要がある。

◆相続財産の把握

被相続人の財産を洗い出し、財産の全体像を把握する。
金銭で価値を見積もることができる財産は、基本的にはすべて相続税の対象である。
現預金、土地、借地権、建物、一定の死亡保険金などについては、関連書類の所在をあらかじめ相続人に明らかにしておくと手続きがスムーズになる。

◆相続人の確定

不動産の相続登記の申請手続や被相続人名義の預金の払戻し手続の際は、相続人の範囲を確認するため被相続人の出生から死亡までの全ての戸籍や相続人全員の現在戸籍などの提出を求められる。

◆相続発生から3ヵ月以内に行う手続き(相続放棄・限定承認の申述)

相続放棄または限定承認をしようとする相続人は、相続発生から3ヶ月以内に、家庭裁判所に一定の書類を提出する必要がある。

□相続放棄

相続放棄とは、プラスの財産も債務などのマイナスの財産も一切引き継がない手続きで、被相続人のプラスの財産より債務などのマイナスの財産が晃に多い場合に有効である。
手続きは、相続人各人で個別に行うことができる。

□限定承認

限定承認とは、プラスの財産の範囲内で債務などのマイナスの財産を引き継ぐ手続きで、プラスの財産とマイナスの財産を比べ、どちらが多いか分からないような場合に有効である。
ただし、限定承認をした場合には不動産などを時価で売却したと仮定して、売却利益に対する所得税等を納付する必要があるため、判断は慎重に検討する必要がある。
限定承認は相続人各人で個別に手続きをすることはできず、相続人全員で行う必要がある。

◆相続発生から4ヶ月以内に行う手続き(所得税の準確定申告)

相続人は原則として、相続発生から4ヶ月以内に、被相続人のその年1月1日から亡くなった日までの所得について確定申告を行い、所得税を納付する必要がある。

□準確定申告

準確定申告とは、相続人等が被相続人の下記①・②の所得について行う確定申告のことで、相続発生から4ヶ月以内に申告・納付する必要がある。
・死亡した年分の所得(その年1月1日から死亡日までの間の所得)
・確定申告をしなければならない被相続人が、1月1日から確定申告期限(原則として3月15日)までの間に確定申告書を提出しないで死亡した場合は、死亡した年の前年分の所得

◆遺産分割の確定

遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割の協議を行い、合意が形成された場合には、遺産分割協議書を作成する。
遺言書がある場合、原則として、その遺言書どおりに遺産を相続する。

◆相続発生から10ヶ月以内に行う手続き(相続税の申告・納付)

相続税の課税価格が相続税の基礎控除額を超える場合、相続または遺贈により財産を取得した者が、相続発生から10ヶ月以内に、被相続人の住所地を所轄する税務署に相続税申告書を提出し、相続税を納付する必要がある。
10ヶ月以内に相続税の申告、納付を行わないと無申告加算税や延滞税といったペナルティがかかるため、計画的に相続税の申告・納付の手続きを進めたい。

◆その他生活関連手続き

相続発生後は死亡届の提出から始まり、健康保険・介護保険・公的年金等社会保険に関する手続き、その他公共料金の名義変更などの手続きが必要である。
また、被相続人の預貯金、有価証券などを相続人が引き継ぐ手続きもあり、これらの手続きには期限が設けられていたり、必要書類や必要な印鑑、手続方法が異なったりと複雑で、時間と労力を要する。

◆税務調査

相続税を申告した後、税務調査が行われる場合がある。
税務調査は相続税の申告をしてから1~2年後にやってくるケースが多く、相続税を申告した際の関係書類は大切に保管しておく必要がある。
また、税務調査では、生前贈与や不動産売買などの金の動きについて確認されることもあるため、説明できるように記録・証拠を残しておきたい。

一般的には、下記のような場合に税務調査が行われる。
・相続財産額が高額な場合
・相続財産のなかに土地や自社株式などの評価や把握が難しいものがある場合
・被相続人の生前の収入に比して相続財産が少額な場合
・被相続人等の収入に比してその人の名義財産(金融資産)が多額な場合

税務調査でトラブルにならないようにするためには、次のことに留意したい。
・贈与の事実を子どもや孫にしっかりと説明する(贈与者と受贈者の意思確認)
・子どもや孫名義の通帳は、子どもや孫自身が管理・所有する
・将来説明できるように贈与の証拠を残す
・贈与税がかかる場合は、受贈者が贈与税の申告・納付を行う、など

 
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