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基礎知識

2018/05/30

テーマ: 01.事業承継

(3) 類似業種比準価額と平成29年度改正の影響

事業承継における非上場株式の問題と税金

オーナー経営者の事業承継で最も気を払わなければならないのは、自社株式の承継とそれにかかる税金の問題です。非上場株式の評価方法は一筋縄には行きません。また、承継先によって評価方法が異なるという制度の仕組みも直感に反します。避けては通れない自社株式の特徴とその取扱いについて解説しています。

(2) 「同族株主等」における自社株評価(原則的評価方式)

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(4) 特定会社等の評価と特例的評価方式

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(3) 類似業種比準価額と平成29年度改正の影響

◆平成29年度税制改正が株価へ与える影響

配当、利益、簿価純資産価額の比率が「1:3:1」から「1:1:1」に改正されたことにより、利益が類似業種比準価額へ影響する割合が小さくなる。
そのため、利益が簿価純資産価額に比べて株価に与える影響が大きい会社はケース①のように改正前に比べて現在の株価は下がり、反対に、利益が簿価純資産価額に比べて株価に与える影響が小さい会社はケース②のように改正前に比べて現在の株価は上がる。

また、この改正により簿価純資産価額が類似業種比準価額へ影響する割合が大きくなる。
そのため、毎年利益を出し、内部留保を蓄積している会社は、今まで以上に株価が上がるスピードが速くなる。
ケース①および②はいずれも利益が出ている会社のため、改正後の方が将来の株価の上がるスピードが速くなっている。
今回の改正の影響は会社の状況によっても異なるため、一度、改正後の株価で試算し直すべきである。

 

【改正が株価に与える影響~ケース①~】

【改正が株価に与える影響~ケース②~】

◆業種目の確認方法

類似業種比準価額を算定するための業種目は次のように確認する。

□自社の業種を日本標準産業分類により確認
自社の取引金額(売上金額)より、総務省が公表している日本標準産業分類により業種を判断する。複数業種の場合には、取引金額が50%超の業種となる。

例:海藻の缶詰製造業の場合
E製造業>09食料品製造業>092水産食料品製造業>0921水産缶詰・瓶詰製造業

※参考
・総務省『日本標準産業分類』
http://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/index.htm
・政府統計の総合窓口 e-Stat『日本標準産業分類』
https://www.e-stat.go.jp/classifications/terms/10

□類似業種比準価額計算上の業種目へのあてはめ
次に下記対比表により類似業種比準価額計算上の業種目を確認する。

例:海藻の缶詰製造業の場合
10製造業>11食料品製造業>14その他の食料品製造業

※参考 国税庁『(別表)日本標準産業分類の分類項目と類似業種比準価額計算上の業種目との対比表(平成29年分)』
http://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hyoka/170613/01.htm

(2) 「同族株主等」における自社株評価(原則的評価方式)

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(4) 特定会社等の評価と特例的評価方式

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