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Interview コンサルタント
インタビュー

M&Aはゴールではなく通過点。
お客様を真ん中に置き
ベストソリューションを追求する

数多くの事業再生案件やM&Aを手掛けてきた天野祐一郎。山田コンサルが手掛けるM&Aは他社と何が違うのか? 経営戦略の一つとしてM&Aを活用するメリットとは? さまざまな案件に携わり、山田コンサルのM&A事業を築いてきた天野が、総合コンサルファームの強みを生かした「価値あるM&A」について語る。

コンサルティング業務から生まれた「事業再生型M&A」

山田コンサルは、事業承継や事業再生、クロスボーダーや大企業のカーブアウトなど、幅広い領域で数多くのM&A実績があります。目指すのは、永続的に企業・事業が発展し続けるためのM&A。その実現に向けて、ただマッチングを成功させるのではなく、その会社や事業に着目し本質的なコンサルティングを主軸としています。

amano私の20年を超えるコンサルタント人生のスタートは、主に不良債権問題に対応する事業再生でした。資金繰りがひっ迫する企業の中に入って、自力再生や債務整理などの道筋をたてる仕事です。2007年頃になると、自力再生は難しいものの、ビジネスに可能性がある会社を生かすためにスポンサーを募るケース、つまり「事業再生に向けたM&A」事例が出てきました。さらに、「事業承継」に向き合うお客様も増えつつあったことから、経営戦略の選択肢としてM&Aに正面から取り組むべきと考え、2010年に事業部を発足。翌2011年に私と他に3名が加わり、5名体制で本格的に動き始めました。

かつて日本において「M&A」といえば、身売りする「売り手」とそれを買い取る「買い手」という圧倒的な力関係のある取引が大半で、ファンド会社が「ハゲタカ」と揶揄されるほどイメージがよくありませんでした。当時は社内での認識も同様でしたが、私たちが事業再生型M&Aの実績を重ねるうちに、経営コンサルティングの選択肢としての有効性が、社内でも徐々に認識されていきました。

「顧客を真ん中に置く」。山田コンサルならではのM&Aの流儀

amanoところが2020年に入り、M&Aブティックのさらなる乱立、価格競争、顧客の奪い合いによる質の低下などが表面化してきました。一方で、当社はコンサルティング会社ですから、中堅・中小企業の事業再生案件や、事業承継難民になりかねない会社からの相談も増加してきており、総合コンサルティングファームである私たちがやるべきM&Aとは何か、世の中に必要とされるM&Aを実行するために我々はどうあるべきかを、原点に立ち返って再定義しました。

「お客様を真ん中に置いて、経営戦略としてのM&Aを提供しよう。お客様のビジネスを最適化する、価値あるM&Aを手掛けよう」。

山田コンサルは、創業時からお客様ファーストでの経営コンサルティングを生業としてきた集団です。社内には会計・税務・法律・事業のプロフェッショナルが多数在籍しています。企業の潜在ニーズを拾い上げ、それに適格に応える高度なM&Aスキルが私たちの価値であると再認識しました。


企業の悩みや課題は千差万別で、その数だけアプローチがあります。お客様の課題に一つひとつ向き合ってきた結果として、M&Aにおいても、事業承継や事業再生、クロスボーダー、大企業のカーブアウトや非公開化などのあらゆる課題に関するノウハウを獲得。さらに、医療法人や学校法人といった特殊法人や投資ファンド、大企業からスタートアップ企業まで、業種や事業規模も様々な案件に対応してきたことで、広い知見を有しています。社内の多彩なコンサルチームとともに、お客様にとって真に「価値あるM&A」を実行できるのが山田コンサルなのです。

M&Aは究極のコンサルティング

当社が現在M&Aとして手掛ける案件は、事業規模の大小、業種を問わず、年間100件を超えます。社長の増田は、「M&Aは、あらゆるコンサルティングの知識が必要な、極めて高度なコンサルティング手法である」と語っていますが、私もその通りだと思います。事業成長の戦略の絵を描き、高い専門性や金融機関とのネットワークを背景に、資本面を含めた深みのある実行支援を行う。私たちが提供するM&Aは、総合コンサルティングファームとして実績を重ねてきた、山田コンサルだからこそできる究極のコンサルティングと考えています。

amanoM&Aに関する山田コンサルのお客様は、
① 事業再生や事業承継などのコンサルティングからお付き合いが始まり、長いお付き合いのなかでM&Aを選択
② M&A案件からスタートして、経営統合支援等のコンサルを通じ、その後長いお付き合いに発展
というケースがほとんどです。事業を行っていれば必ず何らかの課題が生じますし、お付き合いを続けていれば事業承継のタイミングもやってきます。先日M&Aが成立した中堅企業のお客様は、15年ほど前に事業再生コンサルティングでお付き合いが始まり、自立型スキームを伴走して企業の成長を支えました。縁あって大手企業の傘下に入る選択をされてM&Aを実行、今は事業統合に関わるPMI(経営統合)支援が続いています。

「お客様を真ん中に置く」ことは、お客様と同じ時間をともに歩み、ともに成長することでもあります。経営課題を解決する長い時間軸のなかでは、M&Aはゴールではなく通過点。そう言い切れるのが私どもです。


また、人口減少で国内マーケットが確実に縮小していく我が国にとって、重要性を増しているのがグローバル戦略。長期的な成長戦略を考えるうえで、新たな市場を海外に求めるのは必須です。しかし、海外市場の開拓は一筋縄ではいきません。山田コンサルには、2つの現地法人を含め11の海外拠点があります。シンガポール、タイ、ベトナム、インドネシア、インド、マレーシア、中国、米国、韓国、UAE に拠点を配し、各国の商習慣や法制度に精通したコンサルタントが常駐しています。日本企業の海外進出をワンストップで支援し、確実に成果を出すクロスボーダーM&Aの実績を重ねているのも、私たちが培ってきた知見と現場主義のコンサルティング、そして構築してきたネットワークによるものでしょう。

知識・経験の豊富さと粘り強さで「価値あるM&A」を実行する

現在、当社でM&Aをメインに行うコンサルタントは、国内に約150名。小さな課題の解決からスタートし、長期にわたってコンサルティングで信頼関係を築くなかで、いざというときにお客様企業から「ファーストコール」をいただける存在を目指して日々活動しています。

amanoM&Aの定義や概念が変わり、かつてのようなネガティブな発想をもつ人は少なくなりましたが、M&Aはお客様にとって、一生に一度あるかないかの大きな決断であり一大事業です。コンサルタントには、初めての経験をされるお客様に寄り添うコミュニケーション力や、法律や財務、業界のしきたり等広範囲にわたる知識やスキル、経験が必要で、日々の勉強と実践が欠かせません。M&Aのプロジェクトでは壁にぶつかることが多く、諦めずにやり抜くマインドが大切で、人間力が試されます。おかげさまで、当社のM&Aコンサルタントは、知識の豊富さと粘り強さの点でも、高く評価していただいています。

人口減少で市場が縮小していく日本において、企業が発展・成長・存続するためのM&Aは、ますます重要度を増すでしょう。ブームの頃に実行されたM&Aの中には、刹那的なマッチングでその後の事業運営がうまくいかなくなった事例が散見されます。中堅・中小企業がM&Aでパワーアップしなければ、結果的に国力が低下し日本全体がダメになる。そんな危機感があるからこそ、「価値あるM&A」の実行にこだわりたいのです。

これからもご縁ある会社を増やして、常にお客様からのファーストコールをいただける存在となるべく、一社一社と丁寧に長くお付き合いしていきたい。経営者にとっては、命をかけて創り、育て、守り続けてきた大切な会社です。そのDNAがしっかりと社会に生きる「価値あるM&A」を、総合コンサルティングファームならではの専門性と総合力でお手伝いしてまいります。

(2023年9月 インタビュー)

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常務執行役員
コーポレートアドバイザリー事業本部長

税理士 天野 祐一郎

天野 祐一郎 (あまの ゆういちろう)

天野 祐一郎 (あまの ゆういちろう)

常務執行役員 コーポレートアドバイザリー事業本部長 / 税理士(東京税理士会所属)

2002年、山田ビジネスコンサルティング株式会社(現・山田コンサルティンググループ株式会社 以下、山田コンサル)入社。オーナー企業の事業成長・事業承継コンサルティング、M&Aアドバイザリー業務に従事。現在では、あらゆる企業よりM&Aを含む資本に関する相談を多数受けている。 企業、オーナー、業界団体、金融機関向けセミナー講師等多数実施。

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