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インタビュー

急成長のインド市場。
BtoBをカギに“人中心主義”で
クライアントと厚い信頼を築く。

凄まじい勢いで経済発展を遂げているインド。山田コンサルの現地法人・YAMADA Consulting Spire India Private Limited(以下Y&S India)にも依頼が殺到し、組織を急拡大してニーズに応えているという。クライアントの80%がリピーターであり、インドだけでなく中東諸国へのビジネス拡大にも伴走している。「数あるコンサルティング会社の中で、なぜ、Y&S Indiaが選ばれ続けるのか」。ゼネラルマネージャー・Saurabh Sharmaがその問いに答えた。

インドでは貴重な「BtoBコンサルティング」

Saurabh山田コンサルのインド現地法人の前身、Spire Research and Consultingのインド法人がスタートを切ったのは2010年のことです。私が入社した2012年当時は非常にこぢんまりとした組織で、4人のメンバーしかいませんでした。ところが2024年4月現在は30名にまで拡大し、今後も増員予定と、大変勢いのある組織と言えます。

背景にあるのはやはりインド市場の急激な成長です。当社への問い合わせも2022年からたった2年で3倍に増加していますし、ことM&Aに関しては10倍に膨れ上がりました。これだけ引き合いが絶えないのは、Y&S Indiaがインドでは非常に貴重な「BtoBに強いコンサルティング会社」であるためでしょう。

例えば、私たちが得意とする「ビジネス・マッチング」では、特定の業種のパートナーを探している企業に適切な相手をご紹介しています。マッチングによってまったく新しいビジネスが創成されるケースもありますし、非常にやりがいを感じる仕事です。

Y&S Indiaには4つのチームがあり、市場調査を行う「リサーチチーム」、プロジェクトを効率的に進めるためのサポートを行う「プロセス改善チーム」、インドをはじめ東南アジア市場を対象とした「M&Aチーム」、そしてプロモートを担う「マーケティングチーム」です。

とくに評価していただいているのがリサーチ力ですね。産業に特化した詳細なリポートを作成しており、そこに詰まっている情報は、インターネットでいくら検索しようとけっして見つかりません。企業なり工場なりに社員を派遣してお客様の話を伺い、内部の状況を細かに把握してまとめ上げる、“現場にしかない生の情報”を映し出したレポートなのです。

インドの“内と外”を熟知し、最適解を導き出す

Saurabhインド市場のトレンドは新型コロナウイルスの流行によって一変しました。オンラインショッピングの需要が非常に高まり、衛星通信や流通といった業界が急拡大したのです。非接触セキュリティも要注目の領域ですね。コロナによって、ガードマンではなく、カード式入退館ゲートといった人を介さない方法が求められるようになりました。これら3つのトレンドについては、現在も多くのお問い合わせをいただいています。

いずれにせよ「インドの今」をよく理解していなければ最適な回答はできません。国の、社会の、そして各企業の情勢と仕組みを知り尽くしているか。同時に、インド国外での動きも把握していなくてはなりません。内と外、両方の知見が重要なのです。

Y&S Indiaでは、インド全体はもちろん、周辺のバングラデシュ、スリランカ、ネパール、パキスタンといった国々のフィールドワークも進めてきました。これを足掛かりに、今後はさらにエリアを拡大していくつもりです。

加えて、私たちは山田コンサルという「グローバル企業」の一員です。アジア全体にまで視野とコネクションが広がっていますから、他国の事例=‟外”の状況から「このタイミングでこういうビジネスが来るだろう」と予測を立てられる。そしてその契機が訪れた瞬間、今のインド=‟内”へと即座に適応できるのです。

すべては「お客様」のために。全世界の拠点とスムーズに連携

先ほどお話したように私たちのグローバルな視点は、インド国内のドメスティックな競合他社に大きく差をつけています。
では、国際的なファームにおけるY&S Indiaの強みは何か。それは非常にスムーズな「連携」にあると思います。例えば「インドとシンガポール、どちらの拠点がこの受注を取るか」とクライアントを奪い合うことなく、「どれだけ良いサービスを提供できるか」という視点で‟お客様にとっての最適解”を、拠点同士で協力して探し出せる。

利己的に成果を奪い合うのではなく、お客様のために協力し合う。そもそもの考え方が違うのです。私もこれまで日本、アメリカ、シンガポールといった数々の拠点とジョイントしてきましたが、情報のやり取りがスピーディですし、同じ方向を見て仕事に打ち込めている手応えがあります。

Saurabh私はかつてインドの電子業界専門誌の出版社最大手に勤めていたのですが、山田コンサルの「チーム全員でお客様と向き合う」体制には大きな衝撃を受けました。1人が代表してコンタクトを取るのではなく、メンバーの誰もがプロジェクトの主役となり、クライアントと真摯かつ親密に膝を突き合わせて対話する。メンバーの成長にも繋がりますし、プロセスを全員で共有することで、情報の取りこぼしも防げます。

ビジネスマッチングにおいてもその力は発揮されます。アプローチしたい企業がウェブサイトすら持っていないケースがインドではままあります。しかし、メンバー全員のコネクションをフル活用すれば、たどれる糸がぐっと増えますから。

Y&S Indiaはリピート率が全体の80%と大変高く、何度も取引してくださっているお客様が多くいらっしゃいます。それはやはり、山田コンサルのメンバー1人ひとりがそれだけ信頼を得ている証だと思います。それぞれが仕事に自覚と責任を持って取り組まなければ、お客様に真に向き合うことはできません。私たちは、物をつくって売るのではなく、人を介してサービスを提供している会社です。だからこそ「メンバー中心主義」を貫き、人そのものを大切にすることが何よりも重要なのだと実感しています。

揺るぎない「信頼」を軸に、中東諸国へビジネスを展開

Saurabhお客様、そしてメンバーという「人」を中心に据えて、現場と伴走し続ける。ハイクオリティかつ高精度な提案のなかから「最適解」をお客様と選び取り、結果にコミットする。私たちは「終わり良ければすべて良し」ではなく、プロセスのすべてにおいてお客様に真剣に向き合い、希望を叶えるための方法を探求しています。お問い合わせを受ければ必ず当日中に回答しますし、プロジェクトが進展あるいは困難な局面を迎えた際には、その都度お客様に報告して迅速に対応する。「またY&S Indiaにお願いしたい」と言っていただけるのは、私たちが常に誠実な仕事をし続けてきた証左です。

ひとつ例を挙げますと、2016年、ある日本企業から初めての依頼を受けました。小さなプロジェクトではありましたが、もちろん私たちの姿勢は変わりませんでした。規模の大小に関わらず、大切に、誠実に対応する。その取り組みを評価していただき、現在はインドや周辺国のみならず、韓国のカウンターパートにおける案件まで広く依頼をいただいています。

もうひとつ事例を紹介しましょう。2018年にヨーロッパの衛星関連企業が「インドでビジネスを始めたい。リサーチとビジネスマッチングで力を貸してくれませんか」と声をかけてくださいました。なぜ私たちを選んでいただけたか伺うと、「Y&S Indiaと取引をしている知人から『信頼できるコンサルだ』と強く推薦されたから」とお話くださったのです。大変有難く、誇りに思いました。

ご期待に添えるよう、まずは政府の要人など、最適なコンタクト・キーパーソンを徹底的に洗い出しました。50人ほど挙げてから絞り込んでいき、最終的には5人ほどに直接アプローチをしました。なぜ彼らのような最重要人物が私たちのオファーを受けてくれたかといえば、やはりグローバルに展開し実績をあげている山田コンサルティンググループの一員であることへの信頼、そしてY&S Indiaがインドおよび周辺国で実績を積み上げ、存在感を強めていることも大きいでしょう。

このマッチングによって彼らにもたらされるメリットを具体的かつ真心を込めてプレゼンした結果、無事にインドでのパートナーシップが成立しました。さらにはそれを皮切りに、サウジアラビアなど中東の国々におけるビジネスマッチングも依頼され、政府からのビッグプロジェクトを受託するに至ったのです。そのお客様とは現在も揺るぎない関係が続いていますし、「Y&S Indiaの仕事は間違いがない」と更に新たなクライアントまで紹介してくださっています。

会社として、メンバーとして「有機的な成長」を遂げる

Y&S Indiaが目指すのは、会社、そしてメンバーの‟有機的な成長”です。まず会社については、インドがハブとなって、中東をはじめとした他の地域、やがては北アフリカまで力強いネットワークを広げていきたい。
次にメンバーは、どのようにプロジェクトを遂行すれば会社やお客様に貢献できるかを「個人」で考えて実行していきます。メンバー全員が主役であり、裁量権を持つことで時にリスクもはらみますが、繰り返し申し上げているとおり、私たちは「人」を中心にした組織です。一人ひとりが成長できるチャンスを惜しみなく与えていく。そうすることで、Y&S Indiaはさらに大きな発展を遂げると確信しています。

(2024年4月 インタビュー)

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YAMADA Consulting Spire India Private Limited, General Manager

Saurabh Sharma(サウラブ・シャルマ)

Saurabh Sharma(サウラブ・シャルマ)

Saurabh Sharma(サウラブ・シャルマ)

YAMADA Consulting Spire India Private Limited, General Manager

インドのIILM Institute for Higher EducationでマーケティングとファイナンスのMBA を取得。
インドの電子業界の大手出版社、経営コンサル会社、調査会社を経て、2012年、Spire Research and Consultingに入社。現YAMADA Consulting Spire India Private LimitedのGeneral Manager。
フォーチュン500にリストアップされる企業を含め、自動車、化学、製薬などさまざまな分野で、事業管理および市場調査を行う。

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