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コラム

2021/08/17

テーマ: 10.成長戦略

東証市場区分の見直しの概要

目次

概要

上場会社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上を支え、国内外の多様な投資家から支持を得られる魅力的な市場を提供することを目的に、市場区分の見直しが行われる。

現在の市場区分

(出所)2021年5月12日更新 東京証券取引所公表資料「市場区分の見直しに向けた上場制度の整備について」を基に山田コンサル作成

新市場区分

※市場区分の名称は仮称

プライム市場スタンダード市場グロース市場

多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額(流動性)を持ち、より高いガバナンス水準を備え、投資家との建設的な対話を中心に据えて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場

公開された市場における投資対象として一定の時価総額(流動性)を持ち、上場会社としての基本的なガバナンス水準を備えつつ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場

高い成長可能性を実現するための事業計画及びその進捗の適時・適切な開示が行われ一定の市場評価が得られる一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向け

(出所)2021年5月12日更新 東京証券取引所公表資料「市場区分の見直しに向けた上場制度の整備について」を基に山田コンサル作成

市場区分の移行について

  • プライム市場の上場維持基準を満たしていない企業は、基準達成に向けた準備が必須
  • 流通株式時価総額が未達の場合(特に時価総額が低い場合) 、中長期的目線の対策が必要となる

市場区分の移行イメージ

(出所)上場会社数は日本経済新聞 2021年7月9日「東証1部の約3割「プライム」該当せず 市場再編で通知」より

プライム市場に移行できない(≒経過措置基準適用)デメリット

  • 社会的信用度の下落 “格下げ企業”としての烙印
  • 取引先からの信用度、人材募集への悪影響
  • 従業員のモチベーション低下
  • (流通株式時価総額100億以下企業の)TOPIX銘柄からの除外(段階的低減)による株価の下方圧力
  • 資金調達力の低下
  • アクティビストのターゲットとされる
  • 既存株主からの突き上げ・圧力

東証市場区分見直しのスケジュール

(出所)東京証券取引所の各種公表資料を基に山田コンサル作成

東証市場区分の変更への対応ステップ

  • 東証市場区分の変更への対応ステップの大きな流れは、下記の通り
  • 選択する市場、基準の充足状況によって提出書類が異なる

新市場区分の選択申請に係る提出書類等の確認・準備

A

プライム市場・スタンダード市場 ※1

①市場選択申請書
②市場選択の意向に関する取締役会の決定内容を証する書面
コーポレート・ガバナンスに関する報告書

グロース市場 ※2

①市場選択申請書
②市場選択の意向に関する取締役会の決定内容を証する書面
事業計画及び成長可能性に関する事項
④事業計画及び成長可能性に関する事項の進捗状況の継続的な開示に関する確約書

B

プライム市場・スタンダード市場

①市場選択申請書
②市場選択の意向に関する取締役会の決定内容を証する書面
上場維持基準の適合に向けた計画書
コーポレート・ガバナンスに関する報告書

グロース市場

①市場選択申請書
②市場選択の意向に関する取締役会の決定内容を証する書面
上場維持基準の適合に向けた計画書
事業計画及び成長可能性に関する事項
⑤事業計画及び成長可能性に関する事項の進捗状況の継続的な開示に関する確約書

※1 市場第一部上場会社が、プライム市場を選択した場合
    並びに市場第一部・市場第二部・JASDAQスタンダード上場会社が、スタンダード市場を選択した場合
※2 マザーズ上場会社・JASDAQグロース上場会社が、グロース市場を選択した場合

東証市場区分変更に伴う上場維持基準と経過措置適用基準

(出所)東京証券取引所の各種公表資料を基に山田コンサル作成

*1 マザーズ上場会社・JASDAQグロース上場会社が、グロース市場を選択した場合
*2 市場第一部・市場第二部・JASDAQスタンダード上場会社が、スタンダード市場を選択した場合
*3 市場第一部上場会社が、プライム市場を選択した場合