当社事例
2020/12/25
テーマ: 02.M&A
大手の傘下に入り経営が安定、後継者問題が解決したM&A事例
X社 | A社 |
事業内容:設備工事業 | 事業内容:商社 |
エリア:関東地方 | エリア:全国展開 |
売上規模:50億円~100億円 | 売上規模:3,000億円以上 |
当社の関わり方

背景・売手オーナー様の課題
X社の社長は60歳を過ぎたころであり、数年前にオーナー家から事業承継した。大型の設備工事案件を年に数件受注しており、直近の業績は堅調であった。しかし、社長は長期的な視点で経営を考え、以下の理由からM&Aを決意した。
一つは、後継者が不在であったこと。オーナー家から事業承継して以来、社長、経営幹部中心に着実な経営を行ってきたが、社長と共に経営陣も高齢になってきており、社長業を引き継ぐ人員が不在であった。また、金融債務の保証を引き継ぐ覚悟を持ったメンバーがいなかった。
二つ目は、昨今の外部環境において将来予測される建設業界の市場推移であった。現在はオリンピック需要により市場はある程度安定しているが、特需が終了した後に市況が非常に厳しくなることが予想される。その為、受注基盤のある大手企業の傘下に入り、安定した経営をすることが望ましいと考えていた。
これらの理由から、社長はM&Aを行うことを決断した。
M&Aの進め方&成約のポイント
買手候補選定の基本方針
- ● 買手に求める条件は、現在の経営方針を維持してくれる先であること。
- ● 完全な同業ではないこと。
- ● エリアは、本社が自社と比較的近い場所にあること。
A社を選定した理由
- ● 商流上付き合いがあり、A社の上層部と知り合いであったため。
- ● 傘下に入ることで川上から川下までワンストップで対応が可能になるため。
- ● 大手企業であり、今後長期的な視点で成長が描けるため。
成約のポイント
- ● 事前に論点になる項目をA社と議論し、解決策について検討ができた。
- ● X社の業績が堅調であったことから、非同業会社であっても買収に踏み切れた。
- ● 弊社を活用することで、資金力があり、事業シナジーも見込める優良な買手が迅速に紹介された(予め、弊社がX社の設備工事業に対する買収ニーズを熟知していた)。
成果・効果
後継者問題の解決
- ● 後継者についてA社の人材も活用することができ後継者問題を解決することができた。
会社の再成長
- ● A社の資本参加により、将来的には自社の事業領域を広げる効果がある。
- ● A社の商材を、X社が利用することにより販路拡大につながった。
- ● A社との人材交流をすることで社内の活性化に繋がった。