当社事例
更新日:2025/09/10
テーマ: 08.組織・人事
人事制度の再構築事例 -ジョブ型を取り入れた制度再構築―
クライアント概要
業種:部品製造業
売上高:2,000億円以上
社員数:3,000名以上(グループ連結含む)
企業のニーズ・課題
クライアントの人事制度は、「全社員が幹部候補生」というポリシーにより設計されていました。いわゆる部下をもち、組織を束ねる管理職になることを全社員に等しく求め、これに適性がある社員が昇格していくというものです。ただ実際に管理職となるのは営業部門などの特定の部門出身者が多数を占め、技術職出身者の比率はあまり高くありませんでした。
一方で、同社が属する業界に目を向けると、技術革新が急速に進み、外部環境変化も早いため、技術職を含めた様々な専門性を有するプロフェッショナルが管理職として経営に参画することが必要不可欠でした。これを実現するために人事制度を改定したいという課題感が本プロジェクト開始の契機です。
ご提案した施策のポイント
管理職の一部にジョブ型制度を導入することで、部下を持ち組織を束ねることよりも、「高度な専門性を有していること」に着目し、こうしたプロフェッショナルを抜擢できる仕組みを目指しました。
ただし、「管理職層の制度改定」はスタッフ層から見ると、「自身とは関係のないこと」と受け止められてしまうことが懸念されました。本改定は、「高度な専門性の獲得によっても管理職に昇格できる」仕組みの導入であるため、スタッフ層にこそ、十分に理解してもらいたい内容でした。
そのため、スタッフ層のうちから「幹部」を意識し、かつ、育成を促進するために、評価によるコミュニケーションの活性化と人材育成・配置の高度化に向けて、評価制度(特に目標管理の評価シートと評価フロー設計)と育成会議の仕組みの構築もあわせて提案しました。
フェーズ
フェーズ 01
- 現状分析(定量・定性分析)および人材マネジメントフレームの基礎設計
フェーズ 02
- ジョブ型制度の詳細設計(職務価値算定およびジョブを評価・処遇する制度設計)
フェーズ 03
- 制度の導入移行準備および評価運用・育成会議のガイドライン設計
なお、純粋なジョブ型は「職務価値の変動に伴い処遇も変動する」制度ですが、同社のこれまでの人材処遇とのギャップが大きいことに鑑み、「役割等級」の概念も織り込んだ「折衷型ジョブ型」制度とすることで、運用難易度を下げることを志向しました。
成果・効果
プロフェッショナル人材に求める基準の明確化と適切な処遇設計
管理職にジョブ型制度を導入することで、「高度な専門性を有するプロフェッショナル」を管理職に登用できるようにしました。また、”職務価値”に応じて報酬水準も設計しました。
職務価値は、同社における従来の「組織を束ねるマネジメント職としての職責」だけではなく、「高度な専門性を発揮し難易度の高いプロジェクトを統括する」ことも対象とすることで、これらの職責を担う社員も管理職として適切に評価・処遇することが可能となっています。
なお、冒頭に記載の通り、同社の属する業界では技術革新が急速に進み、外部環境変化も早いため、ジョブの前提となる“職務価値”も定期的に見直しが必要であることが想定されます。そこで、本プロジェクトでは「職務価値を算定すること」そのものよりも「算定の方程式を定義すること」を重視しました。方程式も可能な限り簡便なものとしました。これは、コンサルタントが関与するプロジェクト終了後も、クライアントが自社単独で職務価値の見直しを実施できるようにするためです。
評価については、「評価制度のブラッシュアップ(例.成果とプロセスの明確な区分)」に加え、毎年の評価フローと育成会議を連動させることで、評価の議論を育成に活用する全社的な仕組み・体制を構築することで、タレントマネジメントの推進をしやすい状態となりました。
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