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コラム

2022/09/14

テーマ: 03.海外

東南アジアで薄まる日本企業の存在感

東南アジアで影薄まる日本

世界の成長センターとされる東南アジアで日本の存在感が低下している。アセアンとの貿易額では中国が追い越し差を広げ、韓国も追い上げる。
アセアン事務局によれば2003年~21年の対アセアン貿易額で日本は08年まで米国と首位を争ったが09年に中国に抜かれ、21年には3倍近い差をつけられた。03年に3倍だった韓国との差も1.3倍まで縮まった。
(出典:日経新聞、経産省)

インドネシアの状況

日本の存在感が低下している傾向は、インドネシアでも同様にみられます。インドネシア地場企業の経営者からよく聞かれる声として、日系企業は意思決定が遅い、というものがあります。日系企業と合弁経験のあるインドネシア経営者は、マジョリティを確保しているのであれば投資機会にもスピーディーに対応してほしい、と言っていました(結局、当該企業とは追加投資に合意できず合弁解消)。

何もかもがスマホで済むようになり、人々は着実に豊かになり、事業環境は日々上書き・リセットされているのがインドネシアを含むASEANです。

累積投資シェアでは日本が19%でダントツトップであるように、過去、日本が支援したことは確かですが、日本のブランドやアニメに囲まれて育った世代はすでに40~50代です。消費の中心は既にミレニアム、Z世代に移っており、韓国・中国など日本以外のブランド・文化に多く触れている世代への交代によって今後さらに日本のプレゼンスが下がる可能性があります。

日本企業が選ばれるためにやるべきことは?

インドネシアに対しては、マレーシア、タイは金融、製造・販売と業種を問わず進出を続け、最近ではベトナム企業の進出も聞くようになり、地場企業の選択肢はますます多様になっています。地場の大手企業も確実に成長をしている中、例え日本では大手企業でも優越的な地位にいるような状況ではないのです。

ASEANだから、という上から目線の意識が残っている方はいらっしゃらないでしょうか。例えば、パートナー企業選定の際に自社名を明かさずに進めたいというような考えは、ASEANではもはや通用しません。日本ブランドに頼らず、選ばれるための努力が必要です。

拡大する内需と輸出志向 

弊社のアンケートでもインドネシア進出済日系企業では、販社から製造業への事業拡大、独資から地場との合弁、製造業の代理店ネットワークの拡大等内需を狙った動きが顕著になりつつあります。一方、インドネシア政府も単なる進出ではなく、自国にメリットをもたらしてくれる企業の進出を期待しています。進出企業の役割を、輸入代替から雇用貢献、そして輸出志向へとシフトしたい意向を強めており、コロナ禍以降、当局からは中国からの日系企業の工場移転への期待が強く感じられます。

足元では、日系ディベロッパーの動きばかりが報じられますが、若く豊富な労働力や経済成長による消費者層の増加といったインドネシアの潜在力が発揮されるのはこれからであり、日系企業の進出が動き出すことを期待してやみません。

 

 

執筆:山田コンサルティンググループ株式会社 海外事業本部

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