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当社事例

2023/08/24

テーマ: 02.M&A

後継者不在問題を抱える老舗優良メーカーの株式譲渡事例

A社 B社
事業内容:原料メーカー 事業内容:原料メーカー
エリア:関東地方 エリア:中部地方
売上規模:約10億円 売上規模:約100億円

当社のかかわり方

案件の概要

ニッチな業界で確かな技術と信頼を持つ原料メーカーの事業承継に関するM&A。
A社は、老舗の優良企業であり、他領域にも応用展開の可能性が見込め、大企業との取引も厚い評判の企業である。
しかし、社長のご高齢化の一方で、ご子息/ご息女が実質的に継ぐことが難しいこともあり、社長がお元気なうちにM&Aによって然るべきお相手に継続してもらうことに。
大企業よりは、中堅企業に継いでいただくことで引き続きある程度の独立性も保ちつつ、従業員が活き活きと働き続けられるであろう類似業種のB社への譲渡を決断。
一部本業とは別事業を展開していたため、当事業はカーブアウト後手元に残し、まだまだお元気な社長の今後の生きがいとして、ゆくゆくはご子息/ご息女に継ぐことも視野に再出発を果たす。

背景・売り手オーナー様の課題

  • ● ご子息・ご息女が事実上継ぐことが難しく、社内で次期経営人材が確立できていなかったこと
  • ● 長い業歴の中で株主が法人・個人問わず分散し、これまで集約に動くも失敗していたこと
  • ● 本業外事業の取り扱い

M&Aの進め方&成約のポイント

買手候補選定の基本方針

A社は財務状況等安定した高収益企業であったが、ニッチな業界であり、譲渡後もある程度独立性を担保できた方が歴史のあるA社としては良いことから、大企業よりは中堅企業の中でシナジーの見込める候補先に絞って買手探索を行った。

A社を選定した理由

多少の領域の違いはあれど類似している部分が多かったため、早期のシナジー創出が見込めること、また製造機能が立地上近かったこと。

成約のポイント

  • ● 本業外となる事業を残す形で本件を成立させるために、状況を見ながら適切なタイミングでご提案・後押しができたこと
  • ● 地質調査による価格目線の相違が発生した際も、双方のお考えを丁寧にくみ取り着地点を見出せたこと
  • ● お互いが一緒になることでWin-Winとなる関係が築けることに、双方が確信を持って取り組んでいただいたこと

成果・結果

早期のシナジー創出

  • ● 事業・立地上近しい企業同士が一緒になることで早期のシナジー創出が期待できる。具体的に、譲渡企業では更なるノウハウの獲得や共同開発が期待でき、譲受企業は事業の拡大および譲受企業製品のクロスセルや、他領域への横展開が図れる