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更新日:2022/08/10 公開日:2021/11/18

テーマ: 03.海外ビジネス

インドネシアにおけるコロナ禍での日系企業の状況 2021

調査概要

昨年9 月に実施した第 1 回アンケートに引き続き、今年もインドネシアにおけるコロナ禍での日系企業の活動状況及び2020年11月に施行された「オムニバス法」について、インドネシアに関わる日系企業の状況や、現在どのように感じ、今後どのような対策を考えられているかを伺うべくアンケート調査を実施した。

 

■調査概要

調査期間:2021年10月11日~2021年10月22日
調査手法:オンライン及びメール(ワードファイル回答)にて回収
調査対象者:JACニュースにご登録いただいている在インドネシア日系企業の現地駐在員、及び本社勤務の方(インドネシア所管)など
有効回答者数:161名

■本レポートの留意事項

  • ・特に注記のないグラフの回答者数について、前回調査はn=159、今回調査はn=161
  • ・前回調査は、2020年9月(PSBBが再導入される前後)に同様の調査手法、調査対象者に対して実施した結果である
  • ・単一回答においても構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない

調査結果のポイント

コロナ禍のインドネシアにおける日系企業の現況および今後について

過半数が「インドネシアビジネスは変わらず重要」と回答。事業展開に向け現地企業との提携など検討継続

・ インドネシアは新型コロナウィルスの感染急増を受け、今年度も一時は厳格な制限措置が導入される厳しい市場環境が続いており、営業状況や現地従業員へのサポート対応、今後の戦略などは前回調査結果(2020年9月)と大きな変化はなかった。現地経営体制については概ねコロナ前からの変動はないが、約10%は日本人役職員の減員を計画している。また、役職員をインドネシア人に変更するなど、事業継続のために現地体制を見直す企業も現れていると推察される。

・ 依然として先行き不透明感はぬぐい切れないものの、「インドネシア事業の重要性は変わらない」という回答が約6割にのぼり、引き続きインドネシアビジネスが重要な位置づけであることが窺える。さらに、足元では感染者数も落ち着き、規制も段階的に緩和されていることから、将来回復への期待が現れつつある。

・ インドネシアにおける事業展開は前回調査同様、撤退を検討する回答も僅かながらある一方、M&A・アライアンスを前向きに検討する回答も一定ある。各社戦略は異なるものの、インドネシアビジネスを長期的な視点で捉え、既存事業の拡大だけでなく、新規事業、新規サービス、持続可能な事業開発に向けた合弁設立、現地企業とのパートナーシップを検討している。

オムニバス法について

日系企業にとってオムニバス法導入のメリットはあるが問題点も多く、自社への導入は必ずしも容易ではない

・ 2020年11月施行のオムニバス法に対する評価について、期待できない・評価できないという回答が半数を占めた。

・ 評価点としては、退職金負担の軽減、ディストリビューターの100%独資が可能になった点など様々な面があげられた一方、不十分な法整備・運用規則、実施状況の不透明さなど、問題点も多く指摘されている。現地駐在員の方々が回答者の9割を占める本調査結果において、実際に既存外資企業が法改正の内容を導入する難しさ(会社規則・労働協約の改定は労働争議になりかねないなど)が窺え、むしろ悪影響になるとの回答も挙がるなど、同法の評価については意見が分かれる結果となった。

回答者属性

現在の営業状況

・ 営業状況は昨年調査結果(PSBB再導入前後に実施)と変わらず、回答者の64%が製造業ということもあり、「100%出社勤務」と「出社とリモートワークの併用」がほぼ同程度の結果となった

・ 非製造業においては、「出社とリモートワークとの併用」が8割を超え、製造業と比較すると圧倒的に高い

    ※製造業: n=103 、非製造業: n=58

パンデミックによる現地日系企業への影響

・前年度の業績が悪かったこともあり、2021年度の業績は増加するとの予想が大半を占めた

・深刻な影響を受けた割合は前回調査より低下したものの、依然として9割が悪影響を受けていると回答しており、そのうち28.6%が前年度より業績が下回ると予想している

・一方で、運輸・物流業やその他製造業など、一部では良い影響を受けているという回答もあった

パンデミックの継続期間

・過半数がインドネシアのパンデミックは「想定よりも長引いている」と感じており、その期間は「2022年半ばまでは継続する」との見解が最も多かった

現地役職員数(日本人・インドネシア人)の変化

・現地役職員数の変動について、日本人、インドネシア人ともに概ねコロナ前からの変化はない

・日本人、インドネシア人ともに役職員を減らしている(計画含む)という回答が 1 割前後ある。一方で、インドネシア人役職員の増員(計画含む)も1割程度あり、役職員をインドネシア人に変更して現地体制の維持を図る企業も出てきていることが推察される

    ※n 数は各グラフタイトル下を参照

現地役職員の Covid 19 ワクチン接種状況

・役職員の大多数は1回以上ワクチン接種を実施済み

・日本人役職員のワクチン接種は、インドネシア国内で接種するよりも、一次帰国し日本で接種しているという回答
が多い

    ※n=161ではないグラフのみ、n数はグラフタイトル下を参照

コロナ禍における各企業の対策

・現在およびパンデミック後の現地対応については、政府規制の影響もあり回答傾向は昨年調査と変わっていない

・非製造業の一部では、今後、永続的なリモートワークを検討するという回答も見られたが(非製造業内:20.7%)、大半の回答者は可能な限り通常勤務(出社)に戻す意向を示している

    ※製造業: n=103 、非製造業: n=58

今後のインドネシア事業の位置づけおよび経営戦略の変化

・「インドネシアの重要性は変わらない」、との回答が過半数を占める結果となった

・M&A・アライアンスなどの検討について、「消極的になった」という回答もあるが、「前向きに検討している」(「検討に積極的になった」「パンデミック前と変わらず検討していく」)という回答も前年と同じ割合でみられる

M&A やアライアンスなど経営戦略の具体的な検討事項

・インドネシアにおける持続可能な事業開発に向け、既存事業および既存事業以外への進出に向けた現地企業とのアライアンスや買収などの検討が継続されている

オムニバス法への期待度と現時点評価

・オムニバス法に対する現時点での評価について、「予想より良かった」との評価は一部で見られるものの、ネガティブな評価(「期待しておらず予想通り」+「期待していたが予想通りではなかった」)が半数を占めている

    ※n=161以外のグラフn数はグラフタイトルを参照

オムニバス法の評価できる点/評価できない点

・同法について、回答者の半数が評価できるとしている点は「退職金負担の軽減」、評価できない点には「下位法令が改正されず実施状況が不透明」があがった

・メリットを享受できる部分はあるものの、例えば、進出済み企業が法改正を適用することは事実上簡単にはできないなど(例:退職金改訂に関しても労働組合が合意しない)、多くの問題点も指摘される結果となった

    ※どちらのグラフも n=106

オムニバス法施行によるインドネシア事業への影響

・オムニバス法施行により、インドネシア事業の計画については現状維持が大部分を占めるが、12.3%は事業拡大を検討していると回答した

・今後インドネシア政府に規制緩和を望むものとしては、「ビザ」、「中銀規制」が挙げられている

    ※n=161ではないグラフのみ、n数はグラフタイトル下を参照

各社紹介(詳細はPDF参照)

執筆:山田コンサルティンググループ株式会社 海外事業本部 

 
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