お問い合わせ

海外ビジネス情報

2023/12/07

テーマ: 03.海外ビジネス

ベトナムの再生可能エネルギー及び木質ペレット市場

はじめに

ベトナムでは、再生可能エネルギーへの関心が高まる中、バイオマス発電が注目されています。特に木質ペレット利用の可能性が拡がっており、国内で発生する農業副産物を原料とする生産が増加しています。日本企業は、温室ガス排出削減目標対策として、ベトナムの木質ペレットを利用したバイオマス発電に注目。ベトナムの安定した供給能力と低コストの原料は魅力的で、バイオマス発電所の建設や、木質ペレットの輸入拡大などの協業が進行しています。このような動きは、両国間のエネルギー協力としても重要であり、バイオマス発電の展望を明るくしています。

本レポートでは、ベトナムの再生可能エネルギー事情を説明した後、簡単なバイオマス発電の状況と、木質ペレット市場について説明します。

目次

ベトナムの再生可能エネルギー事情

COP26における成果とベトナムの今後の方針

・ベトナムは2050年までにカーボンニュートラルを実現することを表明しており、今後は化石燃料から低エミッション化へ実行する
.COP26の成果を受け、PDP8PDP8の石炭火力発電の割合の見直しや新エネルギーの導入研究など、各省庁に課題が与えられた

国家電力計画における再生可能エネルギー

・2030年までの国家電力計画を電源構成別でみると、石炭火力の割合を現状の5割近くから2割に引き下げ、反対に再生可能エネルギーの割合を5割近くに引き上げる計画となっている
・また、2050年には石炭火力発電の割合をゼロにし、太陽光発電やオフショア風力発電に注力する計画ともなっている
・バイオマス発電の優先順位は2050年まで高くなく、1%強程度で非常に小さい

ベトナムにおける再生可能エネルギーに対する政策

・これまでのベトナム再生可能エネルギーに関する政策は以下の通り
・再生可能エネルギーの(EVNへの)売電価格はFIT制度が適用されていたが、太陽光および風力発電に関してFIT制度はすでに適用終了となっている
・2030年までの電力成長を方向付ける国家電力計画PDP8は2023年5月に承認された

バイオマス発電

ベトナムバイオマス発電のポテンシャル

・バイオマス発電は国家電力計画での優先度が低いが、稲作を中心とした農業国であるため、多種多様なバイオマス燃料が豊富に存在している
・ベトナムのバイオマス発電は大きな可能性を秘めていると言われているものの、実際はバイオマス発電の導入は進まず、2021年の統計では全国でわずか10案件にとどまり、うち、EVNに売電している案件は3つである

ASEAN諸国のバイオエネルギー生産量

・大きなポテンシャルを秘めているバイオマス発電による生産量は限定的で、ASEAN諸国でみても割合は非常に小さく、アジア地域では東アジアに集中している
・ASEANのバイオエネルギー生産量は2028まで3%で成長すると予測されているが、インドネシアやタイの生産量が大半を占めている

ベトナムの木質ペレット市場

ベトナムの森林状況

・2022年時点、ベトナムは1,479万ha以上の森林総面積を持ち、ほとんどが北部や中部に集中している
・ベトナムで製造されている木材チップ原料の98%はアカシアとユーカリと言われている
・ベトナムの2021年末の人工林樹種別の面積では、アカシアが60.1%を占めており、ユーカリが9.08%、マツが6.82%である

木質ペレットのサプライチェーン

・ベトナムは木材チップ輸出で世界1位の国であり、国内消費はほとんどない。木材チップの原材料のほとんどが植林農家から調達される
・市場は供給が需要を上回っているが、日本基準の品質を提供できるサプライヤーが限られている

木質ペレットの供給状況

・木質チップと同様、ベトナム木質ペレットの国内市場はほとんどなく、生産された製品は輸出されている。年間輸出量は増加傾向にあり、うち、韓国や日本への輸出量は全体の9割強を占め、特に日本への輸出が急増している
・ベトナムの木質ペレット輸出業者数は、2021年の83から2022年の109企業に急増した。しかし輸出市場低迷の影響を受け、2023年上半期の輸出業者数は88企業に減少した
・クライアント側の日本企業は高い輸入価格を出すが、高品質も求めるため、条件を満たすサプライヤーが限られる。ベトナム木質ペレットの供給市場は質が粗いものが多いため、今後日本基準の木質ペレットの需要に対して供給が追いつかないリスクがある

ベトナム木質ペレットの輸出価格

まとめ

本サイトではレポートの一部を抜粋して掲載しております。
PDFをダウンロードいただくと全ての内容がご覧いただけます。

レポートの続きをご覧になりたい方は、下記よりダウンロードください。

執筆:YAMADA Consulting & Spire Vietnam Co., Ltd.
(山田コンサルティンググループ株式会社 ベトナム現地法人)

本レポートに関するご感想、ご質問は下記問合せフォーム、またはメールにてお寄せ下さい。
https://www.yamada-cg.co.jp/contact/

メールの方はこちら
[email protected]

【メールマガジンご登録のご案内】
a419e6a0960f0a07cb640db2b55c90d6

【買収ニーズご登録のご案内】
a419e6a0960f0a07cb640db2b55c90d6