当社事例
更新日:2026/03/06
テーマ: 07.不動産
区画整理に伴う地権者窓口代理・アドバイザー業務から換地後の土地活用まで伴走支援した事例
クライアントDATA
業種:倉庫業
保有不動産:商業施設1棟、山林・農地約16ha、その他区分マンションを複数保有
相談内容
・現在、自社事務所および貸し倉庫として利用している土地建物が、土地区画整理事業の対象エリアに含まれている。
・行政や土地区画整理組合から提示される各種手続きや条件の妥当性が判断できないため、窓口代理およびアドバイザーとして、妥当性の検証および実務的支援をしてほしい。
・換地後の土地活用(借地権方式、自社負担での建築、等価交換、建設協力金方式など)について、具体的な方向性の整理と、リスク・収支の検討をしてほしい。
・区画整理対象不動産だけでなく、その他に所有している不動産についてもアドバイスがほしい。
【本区画整理のイメージ図】

当社からの提案
以下の不動産アドバイザリーサービスを提案し、契約を締結した。
・土地区画整理組合で実施される会議への出席(クライアント同席)および、クライアント代表者への定期報告
・その他保有不動産に関する総合的なアドバイザリー
当社の関わり
不動産アドバイザリー契約に基づき、定例ミーティングを実施。以下のフェーズで伴走支援を行った。
1. 現状把握
✓区画整理エリア内にクライアントが所有する不動産の利用状況の整理
✓自社事務所の移転先の検討および移行スケジュールの整理
✓区画整理事業に関する公表資料および事業スケジュールの確認
2. 権利変換の妥当性確認
✓換地前と換地後の資産価値の比較検証
✓埋立地であることを踏まえた、土壌汚染の可能性および改良費用の検証
✓地区計画による建築制限の確認
換地後は、現状よりも面積は縮小するものの駅に近くなり、かつ容積率が増加するため、一見すると資産価値は上昇するように見えた。しかし、地区計画による用途制限を考慮すると、必ずしも資産価値の上昇にはつながらず、むしろ資産価値が下落するおそれもあると判断。
そのため、区画整理事業からの脱退も選択肢として提案したが、クライアントの”地域の街づくりに貢献したい”との想いにより、最終的には区画整理事業に賛同する形で進めることとなった。
3. 権利変換手続き支援
✓クライアントに不利益が生じないよう、土地区画整理組合および行政と交渉を実施
・換地前後の資産価値
・土壌汚染の有無および除去・改良費用
・地区計画による建築・用途制限
などを調査・検証したうえで、資産価値を棄損し得るリスクについて、可能な限り排除・軽減する方向で交渉を行った。
4. 換地後の土地活用検証
✓以下のような活用手法および用途について複数案を検証
・「建築して自社利用する」または「建築して第三者に賃貸する」
・土地のまま貸す(定期借地権方式)
・借主が出資し地主が建てて貸す(建設協力金方式)
・地主と建物を建てた開発会社で土地建物の出資比率に応じてその所有権を配分する(等価交換方式)
用途の例:ホテル、商業施設、オフィス、倉庫、データセンター、学校など
5. 実行支援
事業用建物を自社負担で建築する案は、建築コストや財務状況を踏まえると、事業が行き詰まるリスクが高いと判断し断念。
自己資金の持ち出しが不要な定期借地権方式・建設協力金方式・等価交換方式についても検討したが、いずれも十分に魅力的な条件提示が得られず採用を見送った。
検証の結果、対象不動産を売却し、他の資産への組み替え(買い替え)を行うことが最良と判断し、実行。
売却先については、行政が目指す街づくりの方針に賛同・協力してくれる法人を選定した。
本事例のポイント
所有不動産が区画整理事業や再開発事業の対象エリアに入った場合、「事業者の言いなりになってしまうのではないか」「自分たちに損害は生じないだろうか」といった不安を抱える所有者は少なくありません。
一方で、「このような案件を、誰に相談すればよいのかわからない」と悩まれているケースも多く見受けられます。
当社は、このようなお悩みを抱えるクライアントに寄り添い、伴走型で中長期的なサポートを実施しました。
事業完了後の土地活用に関しても、建物建築や売却など自社の利益に偏らない、中立・公正なスタンスを貫いた提案を行ったことで、クライアントから最後まで信頼いただき、ご依頼を継続していただくことができました。
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